2007年05月31日

免許は新規事業者へ〜総務省の方針案

2.5GHz帯の次世代高速無線免許は新規事業者へ〜総務省の方針案

 総務省は、2.5GHz帯を使った次世代高速無線通信の免許割り当て方針案を発表し、意見募集を開始した。2.5GHz帯は、既存3Gサービス事業者ではなく、基本的に新規事業者に割り当てられる方針が示された。

 同省は15日、2.5GHz帯を使った次世代高速無線通信システムの免許方針と、同周波数帯を使った固定系地域バンドの無線局の免許方針を発表。この中で、利用可能な80MHz幅(2,545〜2,625MHz)のうち、30MHzずつ2つの帯域を最大2社に対して、全国展開する移動通信サービス向けに割り当て、残りの20MHzからガードバンドを除いた10MHzの帯域を各地域の固定的な利用へ割り当てるとされた。

 また、移動通信サービスに割り当てられる2つの30MHz幅は、「3G事業者およびそのグループ会社以外の者に割り当てる」とされた。次世代高速無線通信への参入については、NTTドコモやKDDIといった既存事業者だけでなく、NTT東西やソフトバンク、傘下のイー・モバイルが3Gサービスを展開するイー・アクセスなども意欲を示している。しかし、今回の方針案では3Gを展開する既存キャリア3社のみならず、そのグループ会社も該当しないことになる。3Gを展開していない事業者では、ウィルコムやアッカ・ネットワークスなどが参入に意欲を示している。

 総務省の担当者によれば、今回の方針案は、新規事業者の参入を促すためのものだが、「既存の3G事業者の一定の関与を否定するものではなく、むしろ歓迎するもの」だと言う。方針案では、「既存事業者の1/3以下の出資による事業参加は許容する」とされており、既存3G事業者が関与する一定の余地を認めたものとなっている。

 このほか、移動通信向けの帯域では、MVNO(仮想移動体通信事業者)による無線設備の利用促進に向けた計画の策定が義務づけられている。

 総務省では、今回の方針について6月15日までパブリックコメントを募集する。移動通信に関しては、電波監理審議会の諮問を経て方針を決定し、2007年秋頃にも周波数の割り当て先を決定する予定。

 2.5GHz帯による高速無線通信サービスについては、IEEE802.16e(いわゆるモバイルWiMAX)のほか、次世代PHSシステム(ウィルコム)、iBurst(京セラ)、IEEE802.20(クアルコム)など、複数の移動通信向け規格が検討されている。今回の免許方針案を受けて、すでに参入を表明していたアッカ・ネットワークスは、IEEE802.16e(モバイルWiMAX)での全国展開に向けて、獲得を目指すと発表している。
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2007年05月27日

次世代無線通信技術「WiMAX」2〜3年後に世界的ブレイクの予感

次世代無線通信技術「WiMAX」

2〜3年後に世界的ブレイクの予感

 シリコンバレーに居を構えるベンチャーキャピタルという仕事がら、次世代を担う技術の種を常日頃から探している。

最近、注目を集めている技術の1つに次世代無線通信規格「WiMAX」がある。

 WiMAXは、2003年1月にIEEE(米国電気電子技術者協会)が承認した無線通信の標準規格だ。

その魅力は、通信スピードの速さと電波到達距離の長さにある。

通信スピードは、第3世代携帯電話の最大30倍と、はるかに速い。また、建物内部の通信を想定した無線LANと異なり、見通しの利かない場所にある端末同士でも通信できるように改良されている。

 電波到達距離は、現在一般的に用いられているワイヤレスLANが100m程度。これに対し、WiMAXだと固定通信方式で10km程度、移動体通信方式(モバイルWiMAX)だと1.5〜数kmと、圧倒的に広域での使用が可能になる。

 その結果、これまで投資効率の観点から、インフラ整備が難しかった地域でもブロードバンド通信サービスが可能になる。従来、光ケーブルやADSLなどのブロードバンド通信サービスの主戦場は、人口の集中する大都市圏だった。

 しかし、WiMAXを使えば、人口密度が少ない国や地域でも採算が成り立つようになる。有線のネットワーク技術のビット当たりの単価は過去20年で1000分の1以下に劇的に下がったと言われる。同様の変化が無線技術の世界にも起こりつつあるのだ。

 世界的に、WiMAXの普及に向けた取り組みが急速に進みつつある。韓国では、世界に先駆けて、今年の夏頃にコリアテレコムがWiMAXの商用サービスの開始を予定している。

 韓国ばかりではない。欧米諸国や、インド、ブラジルなどが屋外実証実験を進めている。日本においても、総務省が2.5GHz帯を対象とした次世代無線アクセス技術の検討を進めており、モバイルWiMAXがその有力候補と見られている。KDDI、NTTドコモなど大手通信事業者が既に屋外実証実験を実施しているか、または、実験用無線局免許を申請中だ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20060502/101907/
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2007年05月25日

NEC 次世代無線通信「WiMAX」 台湾に実証試験施設

NEC 次世代無線通信「WiMAX」 台湾に実証試験施設

 NECは14日、台湾で高速大容量無線通信技術「WiMAX」の実証実験を行う研究開発センター「マルチメディアE2E R&Dセンター」を設立することで、台湾経済部(経済産業省に相当)と合意したと発表した。

 センターは年内に台北市内に設立し、WiMAXの基地局などを設け、実際の接続環境を現地企業に提供する。

これにより、対応端末やソフトウエアなど関連産業の育成を促進するほか、実験結果をNECの今後の開発にも利用する方針。

 センター設置は、台湾での高度情報化社会構築を進める「M−Taiwan」プロジェクトの一環。
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2007年05月23日

動き出した次世代高速無線アクセス技術、WiMAX

動き出した次世代高速無線アクセス技術、WiMAX

 第3世代携帯電話(3G)の展開が本格化する一方で、固定無線アクセスの分野でも無線LAN(WiFi)より広い範囲で高速通信が可能になるWiMAX(注)の現場試験に取り組む通信会社が増加している。

さらに、今年秋に携帯端末用の規格がまとまる予定のモバイルWiMAXに対する関心が一段と高まっている。韓国のように、固定通信用のWiMAXをスキップして一気にモバイルWiMAX(韓国の場合は独自開発によるWiBRO)の商用化を目指す国もある。

以下に、最近における高速無線アクセス・サービス、WiMAXの動向をレポートする。
(注)WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access


■加速するWiMAXの開発競争、関心はモビリティへ

 現在電話会社など(韓国を除く)が商用化に向けた実証実験に取り組んでいるのは、2004年6月にWiMAXフォーラムによって標準化されたIEEE 802.16で、モビリティをサポートしない固定WiMAXである。2〜11GHz帯の周波数を使って、1基地局当り最大280Mbpsの速度で、半径50Kmの通信が出来るとされている。

今年の5月にWiMAXフォーラムは欧州の通信規格制定機関のETSIと、WiMAXが無線MAN(Metropolitan Area Network)技術に関する世界で唯一の標準であることを確認する正式な協定を締結したことを公表している。

 WiMAX向けチップの開発をリードしてきたインテルは、「ローズデール」として知られている新WiMAXチップを今年末に出荷を開始する予定である。同社は2004年3月に、WiMAX向け機器市場のリーダーであるアルカテルと、2005年下半期までにWiMAX向け機器の出荷を開始することで非排他的な提携関係を結んでいた。

この他、富士通も今年の早い時期に、WiMAX向けチップの開発を開始しており、2006年には出荷したい意向である。さらに、WiMAXフォーラムのメンバーであるAirspan Networks、Alvarion、Aperto Networks、Ensemble Communications、Navini Networks、Proxim、Wi-LANなどの新興企業及びノキアが、WiMAX機器の出荷開始を2005年か2006年に計画している。

一方、通信会社のWiMAXに関する関心は高く、2005年末までには世界中の75社超が試験を開始するとみられている。

 Aperto Networksは、802.16のチップとデータ・カードが市場でヒットすれば、顧客構内に設置する設備(CPE)を300ドルで出荷できるだろう、その後は値下りし結局現在の無線LAN(WiFi)カードの価格である30ドルになるかもしれない,と見通しを述べている。

また、多くのWiMAXベンダーは、顧客自身が設置できる窓に貼り付けるアンテナや屋根に設置する設備を提供する計画である。最初にWiMAXフォーラムが認証する製品は固定WiMAX向けであり、3.5GHz帯の製品をカバーすることになるだろうという。

将来における製品の高度化にあたっては、以前の製品との互換性の確保を同フォーラムが認証することを考えている(注)。いずれにしても、WiMAX関連機器の価格は、携帯電話ではなくWiFiのそれに近づくことが期待できそうだ。

都市地域では、固定ブロードバンドのADSLやケーブル・モデムとの競合もありうるとみられている。

(注)Here comes WiMAX world,Tech Knowledge from S&P(BusinessWeek online / June 20,2005)

 WiMAXフォーラムは、モバイルWiMAX(802.16e)の規格を今年の下半期に制定する意向のようだ。また、同フォーラムはラップトップ及びハンドヘルド・コンピュータからのハンドオーバーをサポートするモバイル・ワイヤレス・アクセスの規格制定を2007年の早期に行う計画である。

デルやその他の主要なPCメーカーは、ラップトップにWiMAXの機能を内蔵する(WiFiの機能を内蔵したセントリーノに相当する)ための設計要件について、すでにインテルやその他のチップ・メーカーと話し合いを始めている模様だ。

 今年5月に、モバイルWiMAXの独自規格(WiBRO)制定を目指して、通信会社と共同で実験を続けている韓国のサムスン及びLGエレクトロニクスなどのメーカーが,WiMAXフォーラムに加盟することを発表した。これは、韓国がWiBRO(2.3GHz帯)をWiMAXフォーラムの枠組みの中で,国際標準化したいとする協調的な態度に転換したと受け止められ、歓迎されている。

 WiMAXの技術開発は、家庭などの固定端末向けが先行した。コストの高い有線通信網を敷設せずに高速インターネット接続を実現できるからだ。特に、過疎地域や発展途上国でのブロードバンド需要を充たすのに効果を発揮すると期待されていた。

有線の高速通信網が整備されている都市地域ではそのメリットが見えにくかったが、WiMAXのモビリティ機能が見えてきたことから、モバイル・ブロードバンドを効率的に実現する有力な技術として通信会社の関心が高まり、開発に拍車がかかっている。

 前掲のビジネスウィーク・オンライン版のS&Pのレポートによると、設備やチップのメーカーがWiMAXソリューションの将来に関する「ウィン・ウィン」シナリオを発表しているが、サービス・プロバイダー側のビジネスという視点からは、これが確信の持てる見取り図だとはとてもいえない、と指摘している。

現状では、WiMAX免許の前提となる周波数の割り当てに関する方針さえ明確になっていない。それでも、新免許の取得には新興企業を優遇する措置が取られることを見込んで、クレイグ・マッコウ氏(注)のClearwire(非上場企業)が独自のWiMAXタイプの技術に関する試験を全米15ヶ所以上で実施し、他社に先行している。

大手の電話会社は、規制とマーケティングの駆け引きを通じて、WiMAXの拡大を遅らせようと試みるだろうが、その努力は恐らく失敗するだろう。WiMAXから利益を得るのは一般利用者だけでなく、すでにWiFiのアプリケーションを取り入れている大企業にも利益をもたらすからで、WiMAXが次ぎのステップとなることは当然である。S&Pの意見は、相手と闘えないなら、その相手と組めということだ、と書いている。

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2007年05月16日

次世代無線通信 新規2社に免許

次世代無線通信 新規2社に免許、携帯4社参入制限

   ----- 2007年05月16日 ----- 次世代無線通信 -----

 移動中でも高速インターネット接続ができる次世代無線通信向けに新たに周波数を開放し、全国単位で最大2社に免許を割り当てる方針を総務省が15日発表した。

 NTTドコモ、KDDIなど現行の携帯電話サービスを手がける4社の次世代無線通信参入は認めず、新規参入に絞ることで競争促進を図る。

 7月にも参入希望企業を募って今秋にも周波数を割り当てて、それから3年以内の開業を見込む。

   ----- 次世代無線通信 ----- 次世代無線通信 -----

 ●総務省「競争を促進」

 「従来の携帯電話と異なる新たな無線サービスの展開と市場の活性化を期待する」。

 菅総務相が同日の閣議後の記者会見でそう語った次世代無線通信には、現在使われていない2.5ギガヘルツ帯の電波を活用する。

 現行の第3世代携帯電話を上回る通信速度と、時速100キロ程度で移動する自動車の車内でも滑らかな動画が見られるサービス水準が求められる。

 米半導体大手インテルがノートパソコンへの導入を提唱する無線規格「WiMAX(ワイマックス)」などの技術が条件を満たすとされる。

 経営体力のない企業を避けるため、総務省は割り当てから3年以内に事業を始め、5年以内に全国で人口の半分以上が住む市町村に展開することを参入条件にする。

 既存の携帯4社と関連会社については、出資比率が3分の1以下でないと参入を認めない。

   ----- 次世代無線通信 ----- 次世代無線通信 -----

 条件が決まっていなかった昨年12月には、NTTドコモ、NTT東西、KDDI、ソフトバンク、ADSL大手のイー・アクセスなど14の企業・団体が参入に名乗りをあげた。

 このうち現時点で要件を満たすのはADSL大手のアッカ・ネットワークス、PHS最大手のウィルコムの2社だけで、有力候補に浮上。

 アッカはワイマックス、ウィルコムは「次世代PHS」と呼ばれる自社開発技術で参入をめざす。

 「(競争を促せという)われわれの主張が認められた」。アッカの坂田好男社長は15日の決算発表の席で胸を張った。

 ただ、免許を受けた会社には、他社が希望してくれば回線網を貸し出すことも義務づける予定で、同省は多くのサービス提供企業が競合できる仕組みをめざしている。

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 ●ドコモとKDDI「期待に反する」

 免許取得への駆け引きが続いてきた通信業界には当初、「総務省は20メガヘルツずつ3社に免許を割り当て、KDDIとNTTグループは当確では」(関係者)との下馬評が広がった。

 それだけに、新規参入組を優先する総務省方針には、既存の携帯電話会社は驚くとともに反発する。

 KDDIは「第3世代携帯の事業者以外の者に割り当てる方針は、当社の期待に反する」とのコメントを発表。

 事前の情報が乏しく「唐突な発表に、社内の担当部門は蜂の巣をつついたような騒ぎになった」(関係者)という。

 NTTドコモも「予想していなかった内容だった。唐突な印象もある」(広報部)と言う。

   ----- 次世代無線通信 ----- 次世代無線通信 -----

 総務省は15日から約1カ月間、一般の意見を募集するが、KDDIをはじめ対象外となった事業者は反論を提出する方針だ。

 ワイマックスが次代の無線通信の主流になるとみて免許取得をめざしてきた事業者は、事業戦略の転換を迫られる可能性もある。

次世代無線通信 移動中のデータ通信に重点を置く新技術

 通信速度は遅いものの移動中でも接続が途切れにくい現行の携帯電話と、高速通信ながら電波の届く範囲の狭い無線LAN(構内通信網)の間に位置づけられる。

 全国単位で割り当てる免許と別に、ネット接続環境の悪い地域などを想定した地域限定免許も計画している。

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